2024-04-Nodate

2024-04-Nodate

Publish Date
April 30, 2024
Photographer

山平敦史

Writer

山平昌子

桜を愛でる野点の茶会

雨予報が嘘のように晴れた朝。前日の強風で洗われた空に向かって、桜が一斉に花開きました。

新緑の庭に野点傘を掲げ、今日は、お茶が好きな友人たちとのお花見茶会です。

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花所望で作る、風炉先屏風

Joiさんのお茶仲間のひとり、sohmiさんが、にっこりと花月札を取り出しました。

どうやら、花所望の順番を決めるようですよ。

花月札
花月札
花月札を引いて、順番を決めました
花月札を引いて、順番を決めました
順番に好きな花を活けていきます
順番に好きな花を活けていきます
決まりなく、自由に
決まりなく、自由に
野の花を摘んで
野の花を摘んで

Joiさんは、お気に入りの茶箱にも花を活けました。

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そして、全員で作った今日の花が完成!

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これが、今日の風炉先屏風となりました。

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お茶の時間

お弁当の後は、お楽しみのお茶の時間です。

今日の御菓子は、巌邑堂さん。中央の薄い水色と桜色で、花筏を象っています。中は上品な桜餡でした。

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また、花月札を引いて、順番にお点前をしました。

茶箱の蓋を開いて、お点前が始まります。

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茶箱から、どんどんお道具が出てきます。

仕覆を解く順番が難しそう。

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少し小さめのお道具たちは、機能性と美しさを兼ね備えています。

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今日の一杯が出来上がりました。

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外で頂く一杯は、格別な味わいです。

それぞれ順番にお点前をして。

chanohaさん
chanohaさん
yukkaさん
yukkaさん
sohmiさん
sohmiさん

陽光に揺れる桜と春風、そして時折鳥の声を楽しみながらの、贅沢な時間となりました。

茶箱の愉しみ

お茶の後、Joiさん自慢の茶箱を見せていただきました。

栗の木の削り跡が美しいこちらは、現代工芸家7人の作品を集めた「掌」という茶箱です。

Joiさんお気に入りの茶箱
Joiさんお気に入りの茶箱

先ほど花入れとして利用した竹筒は、振出しとしても使えるのだそうです。

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皆で手に取って、道具の精巧さ、仕覆の面白さについて語らいました。

小さな箱の中にぎゅっと込められた技術の粋。広大なお茶の世界への扉のような茶箱の魅力に、時を忘れるひと時でした。

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写真:山平敦史

文:山平昌子